7年以上のブランクを経て、復帰後3戦3敗という後の無い大原に対し、徳岡はデビュー2戦目。デビュー戦を白星で飾っている徳岡には、名前を売る大きなチャンスとなった。
1R。かねてから、「修斗」に「シューティング」で勝つ、と公言している大原の強烈な右ローで、府立第一への修斗のリベンジが開始された。徳岡もすかさずタックルを出し、大原を寝技に誘い込む常套手段に打って出た。一度はタックルを切り、アッパーを放っていった大原だが、片足を救われテイクダウンを奪われる。ここから、大原がいかに「修斗」に勝つ術を身につけてきたかを興味深く観ていると、あっさりマウントを許してしまう。徳岡も乗りすぎず、丁寧にパンチを落としていく。パンチを嫌がる大原は時折、手を上に延ばしてディフェンス。腕ひしぎ逆十字を決めるのに舞台は整い、後はフィニッシュへ行くだけ。徳岡は思い切りよく左腕を伸ばすと、大原はたまらずタップ。四大タイトルマッチのメインイベンターとして、ウェルター級タイトルを手にした思い出の府立第一で、大原の「シューティング」は幕を閉じた。再起をするならアマチュアからはい上がり、「修斗」の選手になることが望まれる。
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