全試合の観戦記、書きました。



第一試合
× 石井 淳 vs 安達明彦
(超人クラブ) (パレストラMATSUDO)
判定 0-2
観戦記
 ヘビー級デビュー戦同士のオープニングマッチとなったこの試合。石井選手はアマ修斗全日本大会で準優勝し、7月1日(日)に行われたタイタンファイトにも出場し優勝を果たしている選手。一方の安達選手はというと名門ジムパレストラに所属し、私も勉強不足で、彼のキャリアを知らないがアマ修斗でかなりの実績を持つ選手に違いない。
 1R、安達選手が石井選手を打撃でコーナーへ押し込み、差し合いの状態が続く。ラウンド終盤に石井選手がテイクダウンをとるも両者決め手なし。続く第2Rも安達選手がパンチのラッシュから押し倒す様にテイクダウン、ガードの上からもお構いなしのパンチの連打に会場は沸いた。石井選手を完封した安達選手は一気にキャリアをひっくり返した感がある。選手層の薄い修斗重量級の明日を救えるかは、もう少し時間がかかりそうだ。



第二試合
× 椎木 努 vs 冨樫 健一郎
(直心会格闘技道場) (パレストラHIROSHIMA)
判定 0-2
観戦記
 2000年アマ修斗ウェルター級のトップアマの一角とされてきた椎木選手は、杉江選手や門脇選手、そして本日セミに登場する山崎選手らにかなりの遅れを取ってしまったと言って良いだろう。しかし、デビュー戦での敗北から十分な時間を置いてきた椎木選手の巻き返しに期待したい第2試合であった。
 しかし、試合は本日デビュー戦である冨樫選手のワンツーで始まり(これがまた速い)、
椎木選手はややプレッシャーを受ける展開になる。1Rは両者動きが少なく、山場は無かったが、それでも時折打たれる冨樫選手の速いワンツーが会場を緊張させた。2Rも、差し合いからグランドになるが余り両者の動きが見られず試合終了。終了間際に冨樫選手が下から腕十字を取りかけるも時すでに遅しとゴングが鳴らされた。
 実力を出し切れないまま負けてしまった椎木選手と、デビュー戦を見事僅差の判定をものにした冨樫選手とはまさに明と暗を分けた形となった。



第三試合
北川 純 vs 鹿糠 智樹 ×
(直心会格闘技道場)  (パレストラIWATE)
判定 3-0
観戦記
 こちらは、キャリア5戦を誇り、最近体もきっちりとシェイプされてきている北川選手と本日デビュー戦という鹿糠選手の対戦となった。
 北川選手は、かなり知られている選手であることから、圧倒的な勝利が予想されたが、実に両者よく攻め合った拮抗した試合となった。特に鹿糠選手は絶えずパンチを出し続け北川選手を圧倒する場面も見られた。北川選手の指が鹿糠選手の目に入るというアクシデントもあったが、最後まで攻める気持ちを見せた鹿糠選手は今後の活躍が期待される。結果はグランドのコントロールで勝った北川選手のフルマークの判定勝ちであった。



第四試合
(B柔術マッチ・アダルト紫帯プルーマ級7分)
梅村 寛 vs 藤田 善弘 ×
(ALIVE) (パレストラHIROSHIMA)
判定 4-0
観戦記
 パレストラ興行おなじみの柔術ルールは両者プロシューター同士の柔術マッチ。試合は梅村選手がパスガードのアドバンテージを取り、下から藤田選手が得意の腕がらみにトライするも惜しくも決まらず、と言った展開。腕がらみを凌いだ梅村選手は攻防の隙をつきバックマウントを奪取する。結果は4−0で梅村選手が勝利を飾った。



第五試合
(北斗旗ルール)
藤松 泰通 vs 金子 哲也 ×
(大道塾総本部)  (大道塾横浜支部)
旗判定 3-0
観戦記
 修斗史上初の北斗旗ルールでの試合。当初、軽量級無敵の王者小川英樹選手の試合が組まれていたが、小川選手のケガにより急遽代役は重量級にて若干20歳での優勝者を飾った藤松選手が登場。
 修斗には無い打撃の魅力と、頭突きの応酬など、会場に響き渡る打撃音の凄まじさはさすが。観客もかなり見入っていた様子。今度は、天才小川英樹を見たい!



第六試合
× 藤原 正人 vs 山崎 剛
(パレストラTOKYO)  (GRABAKA)
判定 0-3
観戦記
 ライアンに衝撃的な膝蹴りで担架に運ばれた姿が記憶に新しい藤原選手に対し、所属チーム自体が総合格闘技界を席巻している山崎選手の対戦は、打撃対寝技の図式を表していた。
 試合はまさにタックル殺しのヒザを中心とした打撃と、タックルからテイクダウンを奪いポジションをキープしてからの極めといった予想通りの展開へ。初回の藤原選手の放ったローキックに山崎選手は足を取りテイクダウン狙いで藤原選手を寝かせようと試みる。コーナー際ハイアンVS石澤状態となり山崎選手は藤原選手の顔面へ拳を入れる。その後両者立ち上がり、タックルに入った山崎選手をがぶり藤原選手は効果的にボディへのヒザを連打する。1R終盤にやっと外掛けからテイクダウンを奪った山崎選手はそのままサイドを取るがゴング。
 2Rもタックルに来る山崎選手をヒザで迎撃する藤原選手という展開は変わらなかった。しかし、1R以上に強烈なヒザがボディに突き刺さり山崎選手の動きが止まる場面が幾度となく見られた。しかし、山崎選手のタックルから差し合いになったその時、藤原選手は自ら引き込んでしまう。元Wild Phoenixで現在パレストラ所属の寝技魂が爆発したのか、山崎選手に上からパンチをしこたま食らってしまう。挙げ句の果てには立ち上がろうとしたその瞬間バックに回られチョークを狙われる。その後は山崎選手が上、藤原選手が下でのパンチの攻防が続き試合終了。
 すぐに立ち上がった山崎選手はガッツポーズを見せ勝利をアピール。判定は3−0で山崎選手へ凱歌が上がった。これで、山崎選手は負けなしのうれしい2勝目。グラバカという名の台風はまだまだ嵐を起こしそうだ。



第七試合
中山 巧 vs 村濱 天晴 ×
(パレストラTOKYO)  (Wild Phoenix)
2R テクニカル判定 3-0
観戦記
 ケガが無いとは言え、ここまで連戦で厳しい戦いをくぐり抜けてきた中山選手、しかも今日は自らの立場(ランキング7位)から考えると勝って当たり前というプレッシャーさえも背負い込んで非常に精神的にタフなコンディションとなった。しかも、相手は現状こそクラスBに甘んじているが、しっかりとしたベーシックと意外性を持ち合わせたクラスBトップレベルの村濱選手である。数ヶ月前なら中山選手にとって格上の相手だ。
 試合開始直後、中山選手のセコンドから「開始30秒気をつけろ!!」の声が飛び場内は村濱選手の一挙手一投足に視線が注がれる。しかし、両者はすぐに組み付き差し合いに、共に激しいムーブを見せ村濱選手がテイクダウンを狙う。しかし、腰の強い中山選手は粘って粘ってロープ際まで持ちこたえる。力の入った攻防が続くがついに、村濱選手がテイクダウン。しかし、すかさず中山選手がリバーサル。 目まぐるしい動きが続きパンチをコツコツと当てている中山選手が有利に1R終盤へ突入。終盤には、逃げようと試みた村濱選手を中山選手は吸い付くようにバックを制しチョークを執拗に狙っていく。顔面へのパンチも効果的に入り場内の興奮は最高潮に達し、悲鳴と野太い声が交錯する中1R終了。 
 2Rは静かな立ち上がりの中、若干中山選手の足先がおぼつかない。連戦の疲れか、村濱選手の肉体的強さに消耗したのか差し合いで脇を取られる。コーナー際からの攻防から村濱選手が動いた。豪快な投げを見せ中山選手は頭から落ちるも、またもやリバーサルに成功。結局上を取られた村濱選手はパンチの連打をしのぐ展開を経て両者もつれるようにスタンドへ。 そして、クライマックスは突然訪れた。村濱選手が、中山選手に飛びかかり蹴り上げようとした瞬間中山選手がしゃがんだ為、蹴りが顔面にヒット。ここで上を取った村濱選手だが、レフェリーが割って入りドクターチェック。中山選手の額からおびただしい血が噴き出し場内の静寂が悲鳴に変わる。結局、ドクターストップにより負傷判定へ持ち込まれた。結果は3−0で中山選手。
 中山選手は「すいません」連呼し会場から引きずられるように去って行った。「すいません」なんて全く必要ない素晴らしい戦いを残して行った勇者のケガが深刻で無いことを祈り、おめでとうの言葉を捧げたい。一方村濱選手は浮上のチャンスを逃し苦しい状況に追い込まれた。これほど観客を沸かせるシューターはクラスAにも少ないだけに次の試合に期待してしまう。クラスBのレベルの高さが修斗の競技としてのレベルの高さに繋がっている事にあらためて実感させられた試合であった。
観戦PHOTO




SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO